前回の大型真弧のご紹介に続いて、今回は小型のものをご紹介します。
右側のものが小型のマコ。全幅190mmです。製品名はラベルの文字が消えていて判読できず、わかりません。
基本的な構成は「大」と同じですが、最大の違いは測定部です。大の方は先端部が1mm×1mmの正方形でしたが、小は写真のように0.3mm×5mm程度と非常に細長い形状になっています。言い換えれば、大に比べると横方向の解像度は約3倍ですが、縦方向は約1/5となっているのです。また、材質も木ではなく、竹製です。
測定部分の幅は150mm。測定部1本の幅は0.5mmですので、単純計算で300枚の竹が並べられていることになります。
大に比べ単純な形状の断面を高い精度で測定するのには適しているようです(見たそのままですが…)。
横からみると、12mm厚の端部に3mmの切欠きを入れ、厚さ4mmの固定部で挟み込んでいます。このため、全体の幅は12mm-3mm×2+4mm×2で14mmあります。固定部は小さいだけあって大のように微妙なアールをつけたりといった細工も必要ないようで、単純な板形状となっています。
固定金具は長さ20mmの3mmボルトを2ヶ所ずつ、計4ヶ所です。
上からみると、測定部と固定部の間に隙間がありますが、ここには例によって厚さ約0.5mmのフエルト状の布が貼ってあります。使用感は大よりやや固く、脆い遺物の型取りには適していないようです。
というわけで、大小のマコは単純なサイズの違いではなく、それぞれ目的に合わせて特化していることがわかります。なお、近年では更に精度の高い金属製のマコもあるようです。
ちなみに、市販版の気になるお値段は…小で12,000円~ぐらい。
小型のマコは土器などの計測に使うのに適していますが、大型の石造物はトレース部の構造が凹凸を拾いにくく、計測に向いていないようです。
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【市販版】遺物型取器(マコ)「大」のご紹介~
https://bingo-history.net/archives/5108https://bingo-history.net/wp-content/uploads/2012/08/2012-08-22T18-15-41_10-768x1024.jpghttps://bingo-history.net/wp-content/uploads/2012/08/2012-08-22T18-15-41_10-150x100.jpg管理人事務局だより前回の大型真弧のご紹介に続いて、今回は小型のものをご紹介します。 右側のものが小型のマコ。全幅190mmです。製品名はラベルの文字が消えていて判読できず、わかりません。 基本的な構成は「大」と同じですが、最大の違いは測定部です。大の方は先端部が1mm×1mmの正方形でしたが、小は写真のように0.3mm×5mm程度と非常に細長い形状になっています。言い換えれば、大に比べると横方向の解像度は約3倍ですが、縦方向は約1/5となっているのです。また、材質も木ではなく、竹製です。 測定部分の幅は150mm。測定部1本の幅は0.5mmですので、単純計算で300枚の竹が並べられていることになります。
大に比べ単純な形状の断面を高い精度で測定するのには適しているようです(見たそのままですが…)。 横からみると、12mm厚の端部に3mmの切欠きを入れ、厚さ4mmの固定部で挟み込んでいます。このため、全体の幅は12mm-3mm×2+4mm×2で14mmあります。固定部は小さいだけあって大のように微妙なアールをつけたりといった細工も必要ないようで、単純な板形状となっています。 固定金具は長さ20mmの3mmボルトを2ヶ所ずつ、計4ヶ所です。 上からみると、測定部と固定部の間に隙間がありますが、ここには例によって厚さ約0.5mmのフエルト状の布が貼ってあります。使用感は大よりやや固く、脆い遺物の型取りには適していないようです。 というわけで、大小のマコは単純なサイズの違いではなく、それぞれ目的に合わせて特化していることがわかります。なお、近年では更に精度の高い金属製のマコもあるようです。 ちなみに、市販版の気になるお値段は…小で12,000円~ぐらい。 小型のマコは土器などの計測に使うのに適していますが、大型の石造物はトレース部の構造が凹凸を拾いにくく、計測に向いていないようです。
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【市販版】遺物型取器(マコ)「大」のご紹介~管理人 tanaka@pop06.odn.ne.jpAdministrator備陽史探訪の会